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旅するぼくら

   「見つかるかな?」と 君は言い
   「見つかるさ」と 僕はこたえる

   ———暑い国
   砂ばかりの景色
   わずかばかりの緑
   小さい頃に遊んだ砂場を思い出した

   ———標高何千メートルの頂
   空気は薄く
   白い峰は眼下に
   天を支える巨人の気持ちを思った

   ———深海
   水の中での僕らは役立たず
   小さなカメラで 世界を覗き見て
   オルフェウスを思いせつなくなった

   ———草の海
   風にまどろみ 暫し休憩
   ざわざわと耳もとで音がする
   夏の縁側での昼寝を思い出した

   ───戦場
   爆音と粉塵
   崩れていく街 燃えていく生命
   そんな場所でも鐘は鳴っていた

   僕らは世界を渡り歩いた
   見えない何かを捜し
   やがて 乾いた空気が満ちる
   広い大地に座した独りの老人に出会った
   「あなたは知っている?」と 僕らは尋ね
   「その名を言ってはいけない」と 老人は応じる
   「口は穢れなのだから」と

   僕らは結局 見つけられなかった
   ───でも

   「諦める?」と 君は言い
   「諦めない」と 僕は答える

   「今度は宇宙にでも行く?」と 君は言い
   「それもいいね」と 僕は笑う

   いつかを信じて
   僕らはまだ 旅を続ける



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