言いたくないから
…無言
対等ではないから
…無言
きみが辛い顔をするから
…無言
湿った纏が
ぼくを包む
蜻蛉に似たそれは
誰かの哀しみ
目に映らない水滴は
ぼくの体を重くする
街灯の影に似たそれは
誰かの存在
一人でないこと
一人でいられないこと
漠然とその意味を
ぼくは知っている
友人ではないけれど
身内でだってないけれど
それでも顔見知りだから
辛いのか
哀しいのか
怒っているのか
僕にはわからない
でも
何もできなくてごめん
優しい言葉は薄っぺらで
いたわりはモザイクのようで
真実がないように感じるかもしれない
だけど
いま 僕は君の事を考えてる
いま 君の事だけを思っている
何もできなくて… ごめんね